「平成28年熊本地震」

昨日の熊本県地震について、気象庁が「平成28年熊本地震」と命名することを発表したのだそう。
地震に名前がつけられるのは東日本大震災以来のことで、それだけ今回の地震の規模が大きかったという証でもある。
そういう風に報道されると、5年前の東日本大震災の記憶が鮮明によみがえってくる。
大きな揺れの間、子供たちとテーブルの下に身を寄せ合い、震えていたこと。
めちゃくちゃになった家の中からラジオを引っ張り出してきて、乾電池を入れて耳を澄ませたとき、沿岸部が津波で壊滅というニュースが流れていたこと。
地震直後は出ていたはずの水が翌日になってまったく出なくなっていたこと。
食べ物も満足に手に入れることができず、夫も県外に行って不在で、親子3人でどうしようかと思案に暮れていたこと・・・。
そういう当時の記憶が後から後からわき出てきて、熊本地震の映像をテレビで見ながら、しばらく動けなくなってしまった。
うちは津波の被害は受けていないし、家も耐震構造だったせいか、一部損壊程度で済んだので、被害は小さかったと思う。
それでもまるで洗濯機の中に入れて回されているんじゃないかと思うような強い揺れと、ライフラインがすべて遮断された生活の大変さ。いつもの日常生活の風景が荒れ果てていることなどのショックが重なり、元の生活に戻るまで心身共に大きく衰弱した。
きっと熊本地震被災した方々も同じような思いをしているに違いない。元の生活に戻れるのかどうか不安に思っている人も多いと想う。
そういうときはとにかく、目の前の1日、1時間を過ごすことに集中した方がいいと個人的には思う。
あのときはとにかく少し先のことすら考えるのが怖くて、不安だったから。